科学技術が関わる意思決定では,社会的文脈と科学的不定性の階層に整合した議論が求められる.そのためには,社会的文脈での科学的不確定性の分類と,それ に応じた制度設計が必要になる.いわゆる科学裁判は,それ自身の重要性はもちろん,制度(議論の手続き)が判断の合理性に与える影響を顕著に観察出来ると いう点で,科学コミュニケーションの立場からも興味深い対象である.
本シンポジウムでは,日本の裁判での科学的知見,特に不定性の取り扱いを制度面から取り上げ,不定性分類(Stirling)の試みや海外の法廷におけ る取り組み(McClellan)などとも比較することにより,解決すべき課題と方策を議論する.これにより,法廷は無論,社会的意思決定一般での科学的 知見の活用についても,新しい視点から問題提起する.
参考資料:”Keep it Complex” Andy Stirling, Nature (2010)
日時等:
2012年8月26日(日曜日)10時〜18時(予定)
東京・一橋記念講堂
一般公開,入場無料,同時通訳あり(収容:約500名)
申込み:必要(定員500名)
講演者・パネリスト:
英国サセックス大 SPRU 教授 Prof. Andrew (Andy) Stirling
オーストラリアNSW州最高裁判所コモンロー首席判事 Justice Peter McClellan
総合研究大学院大学学融合推進センター 平田光司
大阪大学コミュニケーションデザインセンター 小林傳司
国際基督教大学 中島貴子
流通経済大学法学部 尾内隆之
東北大学大学院法学研究科 米村滋人
立命館大学法学部 渡辺千原
東北大学大学院理学研究科 本堂 毅
他
主催等:
主催: (独)科学技術振興機構/RISTEX 研究開発プロジェクト
「不確実な科学的状況での法的意思決定」科学グループ
後援: 日本物理学会,科学技術社会論学会,日本臨床環境医学会
運営: 国際シンポジウム組織委員会
組織委員:
総合研究大学院大学学融合推進センター 平田光司
九州大学情報基盤研究開発センター 小林泰三
国際基督教大学 中島貴子
流通経済大学法学部 尾内隆之
北陸先端科学技術大学院大学 立花浩司
常磐大学国際学部 吉良貴之
東京工業大学大学院理工学研究科 調麻佐志
大阪大学大学院医学研究科 吉澤剛
東北大学大学院理学研究科 大石亜衣
東北大学大学院理学研究科 久利美和
東北大学大学院理学研究科 村上祐子
東北大学大学院理学研究科 本堂 毅