近年、質問紙調査やアンケート調査に加えて、インターネット上のデータを利活用した研究など、人文・社会科学領域における研究について、研究倫理審査の対象が広がりつつあります。心理学や人間工学など学会レベルで指針が策定されている分野もありますが、そのほかに目をむけると、参照すべき指針がなかったり、審査体制が整備されていなかったり、倫理審査体制があったとしても委員の属人的なセンスに依存していたりするところもあるのではないでしょうか。
一方、企業では、パーソナルデータの利活用やAIの適用などに対して研究倫理審査を設ける動きもみられます。新規技術の社会実装が要求されるようになってきた近年では、大学においても、研究開始前の研究倫理審査だけでなく、社会実装前、さらには社会実装後までを対象とした倫理審査のニーズも出てきています。
そこで、今回の実行委員会記念シンポジウムでは、生命・医科学領域のみならず人文・社会科学領域、さらには企業における活動も視野に入れ、パーソナルデータの利活用やAIの適用がますます広がる中で、研究倫理審査の現状や課題について参加者のみなさんと共有し、研究から研究成果の社会実装までを視野に入れた「責任ある研究・イノベーション(RRI)」を実践するために研究倫理審査が果たすべき役割について検討する機会とします。
研究倫理審査をアップデートする:ELSI/RRIを組み込んだ技術開発・社会実装の作法
日時
2023年12月9日(土)13:30〜15:30
会場
オンライン開催(YouTube Liveでの 配信を予定)
*大阪大学豊中キャンパス 基礎工学国際棟シグマホールより配信します。
*会場参加ができるのは、学会参加者のみ。
対象
どなたでも
*事前申込が必要です。12月2日(土)17:00までにお申し込みをお願いします。
プログラム
13:30-13:50 趣旨説明 、話題提供 1「研究倫理審査をRRI(責任ある研究・イノベーション)の中核に位置づける」
岸本 充生(大阪大学 ELSIセンター)
13:50-14:10 話題提供2 「科学技術社会論学会会員の研究倫理審査に関する経験」
小門 穂(大阪大学 大学院人文学研究科)
14:10-14:30 話題提供3 「研究倫理審査の現状と課題:大阪大学における現状を例に」
鈴木 美香(大阪大学 研究オフィス)
14:30-15:30 パネルディスカッション
パネリスト:岸本 充生、小門 穂、鈴木 美香、他
申込方法
ウェブフォーム(https://forms.office.com/r/2J2F3NYNXe)より、お申し込みをお願いします。
*お名前、ご所属、メールアドレスなどをご記入ください。
*視聴方法については、開催前日までに、メールにてご連絡させていただきます。
ご連絡が届かない場合は、お手数おかけいたしますが、問い合わせ先までご連絡ください。
主催
科学技術社会論学会 第22回年次研究大会実行委員会
共催
大阪大学 社会技術共創研究センター(ELSIセンター)
協力
大阪大学 COデザインセンター
問合わせ先
大阪大学 社会技術共創研究センター(ELSIセンター)(担当:水町)
info[at]elsi.osaka-u.ac.jp([at]を@にかえてお送りください)