科学技術社会論学会編
出版年月日 2013/07/30
ISBN 9784472183102
判型・ページ数 B5・172ページ
定価 本体3,300円+税
内容紹介
果たして科学は測定できるのか――。社会や経済との関係から政治的意味合いが強くなりがちな「科学評価」を改めて問う1冊。ランキングや指標の独り歩きや、政策のための科学へのニーズの高まり、データ偽造に代表される科学界の不祥事といった、科学評価を巡る様々な課題に向き合い、今求められる「科学の質」を浮き彫りにする。
目次
特集=「科学を評価する」を問う
- 「科学を評価する」を問う――特集にあたって……福島真人、田原敬一郎
- 科学計量学と評価……調麻佐志
- 科学知の品質管理としてのピアレビューの課題と展望:レビュー……江間有沙
- 心理学のアナロジーで見る数値評価の問題……日比野愛子
- 研究開発評価の現在――評価の制度化・多元化・階層構造化……標葉隆馬、林隆之
- 科学の防御システム――組織論的「指標」としての捏造問題……福島真人
小特集
- 科学技術社会論の課題……村上陽一郎
- 科学技術社会論の10年……小林傳司
- 学会設立10年に思うこと――現場と現場をつなぐ学問としてのSTS……藤垣裕子
- 10年で、どこまで(どこへ)来たのだろうか……杉山滋郎
論文
- 当事者を開発者と結び付ける科学技術コミュニケーターの可能性――円盤式点字ディスプレイ開発過程の分析……韓星民、林真理
- 「心臓移植」が社会に受容される過程――南アフリカ事例の一考察……小久保亜早子
話題
- 食の問題とSTS……山口富子
- 『新通史―日本の科学技術』の刊行によせて……綾部広則
- アジア太平洋STSネットワーク(APSTS)大会の報告……福島真人、鈴木舞
書評
- 福島真人『学習の生態学―リスク・実験・高信頼性』……石村源生
- 上山隆大『アカデミック・キャピタリズムを超えて―アメリカの大学と科学研究の現在』……瀬戸山潤
- 菱山豊『ライフサイエンス政策の現在―科学と社会をつなぐ』……東島仁